上司の執拗な叱責(しっせき)が原因で自殺したと労災認定された道路建設会社「前田道路」(本社・東京)の営業所長(当時43歳)の妻、岩崎洋子さん(46)(松山市)ら遺族2人が、同社に慰謝料など1億4500万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が1日、松山地裁であった。
高橋正裁判長は「執拗な叱責は違法」として約3100万円の支払いを同社に命じた。
原告側弁護士によると、パワーハラスメント(職権による人権侵害)による自殺を巡る訴訟で損害賠償を認めた判決は異例。
判決によると、男性は、愛媛県内の同社営業所に勤務していた2004年7月ごろから、四国支店(高松市)の上司に何度も呼び出され「この成績は何だ」「会社を辞めれば済むと思っているんじゃないか」などと叱責され、同年9月に自殺した。
判決で、高橋裁判長は「社会通念上許される範囲を超える叱責があった」と認定。一方で、男性が営業成績を水増し報告していたことが叱責の背景にあるとし、賠償額を減額した。
判決後、岩崎さんは「夫の過失が大きいと指摘された点は納得できない」と控訴の意向を示し、前田道路広報課も「主張が認められず残念。控訴する予定」とした。